4 退職を強要されたら

上司との面談で,「君の処遇に困っている。このまま会社にいてもらっても任せられる仕事がない。君にとっても不幸なことになってしまうと思う。」などと言われました。「解雇ということですか?」と尋ねると,「いや,そうではない。解雇ではないが,このまま職場にいてもらうわけにはいかないということだ。」と曖昧な答えが返ってきました。自分から退職をするようにという圧力を感じるのですが,どのように対応すればよいのでしょうか?

解雇・雇止めが問題となるケースでは,その前に会社から「辞めてくれないか」と自発的な退職を求められることがあります。この時,自分から辞める意思がないのであれば,きっぱりと断らなければなりません。退職届が用意されていても,絶対に印を押てはいけません。後で争うことが難しくなります。

また,「辞めてくれ」などと言われてしまうと,出勤しにくくなるものですが,本当に出勤をしないでいると,無断欠勤とみなされたり,就労の意思がないと評価されたりして不利益を被ることになります。働く意思があることを明確にしておくことが必要です。

辞めるつもりはないと断ったのに,退職の働きかけがやまない場合には,退職勧奨を止めるよう通知を出すことが有効です。
自分の名前で出すことがためらわれたら,弁護士に相談をして,弁護士の名前で通知を出してもらうようにしましょう。