〔lawyer’ blog〕✍ Peace Love and Understanding

正月はテレビばかり見ていたのですが,3日,箱根駅伝の復路を見終えた後,さすがにこのままどこにも出かけずに休みを終えるというのもと思い,妻と連れ立って初詣に出かけました。最初に向かったのは東京大神宮。ここは伊勢神宮とつながりがあるようで,“東京のお伊勢さま“と呼ばれ,正月には参拝者に甘酒や「赤福」が振る舞われます。ちょっと楽しみにしていたのですが着いてみてびっくり。参拝を待つ人の行列が早稲田通りまで続いていました。冷たい風が吹きすさぶ中,1時間近くも並んでいるのはとても耐えられません。かといって,わざわざ着替えて外に出たので,どこかで初詣だけはしていこうということになり,まず浮かんだのは湯島天神。でも,よく考えたら,今さら学問の神様を拝んでも仕方ありません(?)。怖いものみたさで“富岡八幡宮”というのもよぎりましたが,ここは商売の神様にあやかろうということになり,近くの神田明神に向かいました。清水坂下から宮本公園を抜けて裏口から境内に入り,参拝客の列に切れ目ができたところに首尾よく並ぶことができました。門の外がどうなっていたのか様子はみていないのでわかりませんが,もしかすると,東京大神宮と同様,大行列ができていたのかもしれません。裏口から入り込んで並んでしまってゴメンなさい。

まだ数字は発表されていませんが,今年の初詣,ニュースを見ている限りではそこそこの人出だったのではないでしょうか。デパートの初売りも好調だったようですから,2018年の暮らしの見通しは,もしかすると少しは明るいのかもしれません。でも,賽銭箱をのぞいてもお札はちらほら,熊手も売れているのは小さなサイズのものばかり。北朝鮮の金正恩はミサイルを何発も発射し,こちらも何をするかわからないトランプとチキンレースを続けている,日本だってよく考えてみれば865兆円もの借金(国債)を抱えて,それを解消できるあてもない…。「将来の夢がある」と答えることができた新成人が54%しかいないというアンケート結果に象徴されるように,みんなが元気が出る状況にはほど遠いのが現実なのだと思います。

とてもまともとは思えない指導者の手に核のボタンが握られていることを想像してしまうと,平和について考えることにどれだけの意味があるのかと捨て鉢な気持ちにもなってしまいそうですが,それを何とかおさえて,今年も平和のうちに過ごせますようにと手を合わせてきました。

As I walk through
This wicked world
Searchin’ for light in the darkness of insanity
I ask myself
Is all hope gone?
Is there only pain and hatred, and misery?
And each time I feel like this inside
There’s one thing I wanna know:
What’s so funny ‘bout peace love and understanding? 

 

デイブ・エドモンズらと組んだロックパイルで有名なニック・ロウが,その前,Brinsley Schwarzというバンドを組んでいた時に作った“(What’s so funny)Peace Love and Understanding”(エルビス・コステロのヴァージョンが有名で,コステロの曲と思っている人が多いかもしれません)。ベトナム反戦運動やフランスの5月革命などから若者たちが離れていった後の1974年の作品です。そうした時代背景もあってか,ちょっとシニカルなところも感じる曲なのですが,もうすぐ70歳になる彼がアコースティクギター1本でこの曲を歌っている動画を見ていると,ストレートなメッセージソングに聴こえてくるのが不思議です。

“平和”,“愛”,“理解すること”を語るにも,意外とこの力の抜き加減が大切なのかもしれません。今年1年,肩肘張らずに,それでも頑張っていこうと思います。よろしくお願いいたします。